今、いろんなことが動いている。
いままでの落ち着いていた人生とは違ったことが結構起こっている。
9泊10日の、大旅行をした。友達と、車で屋久島まで行って、その後九州、中国地方を回りながら帰った。そんな経験は初めてだった。ぼくは友達と旅行行ったっていっつも気使ってばっかで、正直一人で旅した方が楽しいと思っていた。むしろ旅行というもの自体にそこまでの魅力を感じていなかった。でも、今回の旅行は違った。真剣に楽しかった。大学1年のころからずっと仲良くしてきた友達だったからかもしれない。彼らとのいる時間は本当にとても長い。いつも彼らとつるんでいた。でも、そんな彼らともぼくは少し壁を作って生きてきた。すべてをさらけ出すことがぼくにはできないみたいだ。ちょっとしたことで嘘をついてしまうことは、やはりある。でも、今回の旅行で、人というものの温かさを知った気がする。屋久島の人たちは、みんないい人だった。親切にいろいろ教えてくれた。タンカンくれたり、刺身くれたりした。とっても優しくて温かい人たちだった。人間は、一人でいると寂しいのかもしれない。友達同士だからこそできた旅行だし、彼らがいなかったら絶対に無理だった旅行だ。彼らとじゃなきゃ絶対にできなかった旅行だ。この大学生活でとっても大事な人間関係を作ることができたなって思った。本当に、ありがたいことである。そんなことに、やっと気づいたぼくだった。ぼくみたいな最低な男を受け入れてくれて、仲良くしてくれて、つるんでくれて、、、本当にありがたいことなんだと思った。嫌われてもおかしくないようなことだってしてきた。でも、みんな嫌わないでくれた。もしかしたら影で何か言われてるかもしれない。そんなこと考えると怖いけど、言われてても、きっとそんな大きな問題となるようなことではないと思う。彼らには本当に感謝したいし、これからぼくが生きていく限り、いつまで生きるかはわからないけど、続けていくべき、切れてはいけない人間関係なんだと思った。人生も捨てたもんじゃないかもしれない。
でも、そんなぼくは、やはり最低でどうしようもない人間だった。ぼくは、恋をしている。久しぶりに、恋をした。友達とかの旅行がこんなに楽しくて、終わってほしくないと思っていても、どこかで女のことを考えちゃう自分がいた。人間が異性を想うのは、生き物だから仕方がない。でも、何か自分が情けなく感じた。うまく言えないけど、どうしてこんなときにって思った。もちろん旅行中に恋愛感の話とかもした。でも、何か違う、こんなときに考えてることじゃなかった。
旅行のときも、美容院の彼女にメールを送ろうか、悩んでいた。どんなメール打てばよいだろうとか結構考えてしまっていた。ちょっとの間にメール見て文章修正したり、写真見たりもした。旅行の途中、直島に行った。彼女がホームページのコラムに書いてた場所。直島にいるとき、正直ほとんど彼女のこと考えてしまった。彼女のコラムに載ってたゴミ箱に行きたかったのに、行けなかったのはとても残念だった。直島はぼくの感情を抑えられなくするには、十分のものだった。
メールを送ってしまった。モデル事務所のスカウトのこと、直島のこと。そして、食事に行きませんかって送った。何度も送ろうとして、躊躇しての繰り返しの末、ついに送信ボタンを押してしまった。すぐに中止すれば、送らなくても済む。いつもならすぐ終わってしまうその送信中の時間が、とても長く感じた。もちろん、この美容院の彼女のことは、友達には話してない。メールのことも、ぼくの直島への思い入れも。一人で考えて、一人でやった。何度か話そうとしたけど、結局言えなかった。ぼくは、だめだ。いろんな感情がぼくには整理できぬまま、メールを送った。
彼女はその日の深夜にメールを返してくれた。次の日の朝、そのメールに気づいた。とても、優しく、とても意味深なメールだった。まず、モデル事務所のこととか、すごくほめてくれたし、直島もうらやましがってくれた。そして、食事については、「食事は行きたいけど、たぶんなかなか時間が合わないと思うなぁ」という返事だった。どっちに解釈してよいのかが、いまいちわからなかった。行きたいと言っているのだから、行きたいと思ってくれてるのかもしれない。でも、時間がないとか、予定が合わないとかの返事は、誘いを断るときの定番の手段だ。ぼくより年上の女性だし、年上らしい優しく上手な断り方のように感じた。でも、‘行きたい’その言葉が、ぼくにはとてもあきらめきれない言葉となって、ずっと心について回った。
とにかく、メールを返信しなければならない。旅行のことを少し話す。そして、その意味深な言葉に対する返事だ。ぼくはいろいろ考えた。断っているのだろうし、気を利かせてそのことは終わりにするべきなのだろうか。でも、そうしたら、なんて返せばよいのかわからない。行きたいと言っているのだから、それに期待するべきかもしれない。もうここまで行ったら、どうなっても良い気もした。もう食事に誘っちゃたし、もう元の状態には戻れない。いろいろ悩んだ結果、もう一押しすることにした。確かに、彼女は美容院に入ってるし、忙しいのは知っている。忙しいに決まっている。時間はあまりないかもしれない。だから、もう一押し。ぼくは今はひまだから、いつでも大丈夫だから、彼女に合わせますって言ってみた。もし、これで、彼女が時間を言ってきてくれさえすえれば、一応実現してしまうことになるのだ。でも、彼女からのメールは返ってこなくなった。
やはり、ぼくは彼女にふられたのだろう。そこまで言われたら、もうメールを返すのが面倒になる気持ちもわかる。どうせこれから会うこともない人だし。正直うざいと思われたかもしれない。でも、それでも期待してしまう自分がいた。あの行きたいって言葉に、どうしても期待しちゃう自分がいた。とにかく、1週間待ってみることにした。彼女は忙しいし、そうすぐにメール返せないかもしれないし。いろいろ考えてくれてるのかもしれないって希望を持った。そんな反面、ふられ、ありがとうメールの作成も始めた。もうおしまいだから、どうしても最後にありがとうございましたって伝えたかったし、陰ながら応援してるって言いたかった。好きになっちゃったことも、結構真剣だったことも伝えたかった。最後に、言いたいこと、いろいろ考えながらメール作った。
今考えれば、そりゃ、無理な話である。最初からわかっていたけど、彼女は違う世界を生きている人間だ。ぼくはただの学生。彼女は美容師を夢見て一生懸命仕事している。年齢も違う。3つも年上だし。共通点もない。ぼくは彼女のことなんて何も知らないし、彼女はぼくのこともっと何も知らない。ぼくにとっては運命を感じたかけがえのない特別な人だけど、彼女にとってはただの客の一人。カットモデルやってくれたかもの中の一人。きっと生きてきた道だって全然違う。つり合うはずがない。でも、そんな恋にあこがれてしまう。バカで哀れな自分である。正直、本当に万が一うまくいったところで、食事に誘えたところで、どこに連れて行けばよいのか、優柔不断なぼくには全くもってわからない。何を話せばよいのかも全然わからない。ただ、彼女に会いたい。彼女のこともっと知りたい。そんな感情が他のどんなわずらわしい現実よりも勝っているだけのことである。これからのこと考えると、この春休みだけの苦い思い出で終わってしまった方がよいのかもしれない。
でも、ぼくはどうしても彼女が好きだった。ぼくの夢は、彼女になった。彼女とどこか地方で一緒に暮らして、彼女は美容院を始めて、ぼくは仕事しながら、その美容院の手伝いをする。こんなこと望むようになったのは、ぼくには本当に考えられないことである。結婚とか、子供とか、そういうの全く考えられなかったはずなのに、ありえないと思ってたはずなのに、気づけばそんなこと考えてた。ばかみたいに、ぼくが修士を卒業して、就職で地方に行くときに、一緒に来てほしいみたいなこと、考えたりしてた。なんだかわからないけど、すごく幸せな気がした。でも、こんな感情も、ぼくが彼女のこと全く知らないから思い描けることなのだろう。ただの、理想の、憧れの存在になっているから、そんな感情を抱いているのだろう。でも、こんな気持ちに初めてなった。
そして、1週間が経った。ついに、彼女に終わりを告げるときが来た。でも、そのとき、ふと他のこと思ってしまった。やっぱり、断るなら、ちゃんと断ってほしくなった。メール無視で終わるのはなんか悲しかったし、少し心配になっている自分もいた。もしかしたら、彼女の身に何かあったんじゃないかって、そんなばかみたいなことも考えてしまった。どんなことでもいいから、彼女から返信がほしくなった。それで、断られてから、ありがとうメールを送ればいいって、思った。だから、ちゃんと断ってくださいってメールしてみた。送った瞬間後悔した。返信が怖すぎた。どんなこと言われるのだろうとか、これも返信くれなかったら嫌だとか、いろいろ考えてしまった。
でも、ちゃんと返ってきた。メール受信して、彼女からだってわかったとき、メール開くのをためらってしまった。5分くらいためらって、迷ってしまった。でも、見なきゃしょうがない。
彼女のメールは予想外のものだった。きっぱり断ってくれるのかと思ったら、忙しくて、いつ空いてるって言えなかったから、メールできなくて、ごめんって。時間作れそうな日があったら連絡するって。第一印象は、驚きだった。えっ!?って思うしかなかった。正直、喜んでよいのかもよくわからなくなってしまった。何か彼女は勘違いしてるのじゃないかって気もしてきた。でも、見込みはまだあるってことなのだろうか。また、返信を考えなきゃいけなかった。あまりに正直すぎるメールになってしまった。驚きの返事です、見込みありってことですよね、喜んでもよいのかなって言ってしまった。そして、いつでも連絡待ってますって言ってしまった。調子に乗って、彼女が忙しいのが心配だとか、仕事応援してるだとか、無駄なことも言ってしまった。
その後彼女から返ってきたメールは、見込みってなんの見込みですか?ってものだった。正直よくわからなかった。彼女と食事に行く見込み以外に何が考えられるのだろうか考えた。彼女は一体なんの見込みだと思ったのだろうか、わからなかった。いろいろ考えた。考えられるものといえば、付き合える見込み。そこまでの気持ちをぼくが抱いてるなら、うざいと思ったのかもしれない。食事ってものに、彼女はどういうふうに考えているのかわからなかった。彼女と食事にいける見込みですってメール返した。ぼくは、そのメールの真意について今でも考えている。
それから、また1日メールは来ていない。もしかしたら、もうメール来ないかもしれないって思った。そんな予感がとてもする。これから、また彼女が時間作れるまで連絡を待つことになる。ずっと、永遠に待つような気がしてきた。もちろん、彼女はとっても忙しいのだと思う。たぶん、ぼくが想像できないくらい忙しいのだと思う。でも、少しメールを返す時間だったらある気がする。彼女のこと何にも知らないから、いろんなこと考えちゃって、だめである。もしかしたら、完全にふられてしまった方がよかったのではないかって気がする。この状態では、最後のありがとうメールを送ることだってできない。例え1ヶ月メールが来なくても、それでも彼女からの連絡を待つという状況は変わらない。ぼくのために費やす時間がないと言ってくれれば、心置きなく最後のメールだって送れただろうし、こんなに何かが引っかかるような、どうしようもない想いをしなくてもよかったのかもしれない。でも、逆に、もしかしたらこのまま彼女と本当に食事にいけるかもしれないわけで。本当に付き合うことだってできるかもしれないわけで。そんな可能性、見込みが生じてしまっているわけで。それを待つのはとても辛い気がする。日が経つごとに、辛くなってく気がする。とにかく、一生懸命待つしかない。彼女がもし時間作れたら、ぼくに連絡くれるかもしれない。待つしかないんだ。不安とか謎とか、希望とか、絶望とか、いろいろな想いの交差が、ぼくの心をしめつける。とにかく、待ちます。食事の場所とか考えながら連絡を待ちます!
最近のぼくの生活は、感情は、平穏ではない。久しぶりにこんなにいろいろな感情がふくらんでいるし、なんかこういうのは、青春っぽい。友情とか愛情とか、ぼくにはまだまだわからないことばっかりだ。でも、こうしていろんなことがわかっていくのかもしれない。成長していくのかもしれない。ぼくは、この春休みを絶対に忘れない。
彼女との運命は、これからも続くのだろうか…。
最近のコメント